近年、さまざまな業界でのSDGsの活用が進み、その重要性がますます高まっています。
とはいえ、「名前は聞いたことがあるけれど、具体的な内容はよく分からない」、「各大学がどのようにSDGsを取り入れているのか、具体例を知りたい」と感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回はSDGsの基本的な特徴やメリット、各大学での実践事例を分かりやすくご紹介します。この内容を読めば、SDGsについての理解が深まり、自分自身の学びや活動に活かすヒントが得られるはずです。ぜひ最後までご覧ください!
さらに、SDGs総合研究所では、国内外の最新情報を発信しており、多くの関係者から高い評価をいただいています。あなたもこの機会に、SDGsについての知識を広げてみませんか?
各大学のSDGs活用事例10選
大学別SDGsの取り組みや活用事例をご紹介!
それぞれの事例についてわかりやすく紹介していきます。
中央大学:植物と生態系を支える教育の力
中央大学は、持続可能な開発目標(SDGs)に向けた魅力的な取り組みを展開しており、その一環として植物と生態系の重要性に着目しています。植物は生態系の基本生産者であり、私たちの日常生活に不可欠な生態系サービスを支えています。この理解を深めるため、教育を通じて健全な生態系と生物多様性の維持を推進しています。陸上生態系の歴史や、地球規模の生態系破壊が回復に最低100万年かかることを教育し、技術での修復が不可能な現実を認識させる素養を提供しています。
1997年からの教育活動では、生物学や進化多様性生物学を担当し、他大学や社会人への講義も行い、広く知識を共有しています。また、NGO生物多様性JAPANの幹事としても社会的に活動し、国際生物科学連合IUBSでは学術会議派遣国代表を務めるなど、グローバルな視点でもSDGsに貢献しています。これらの取り組みを通じて、中央大学は次世代のリーダーを育成し、持続可能な社会の実現を目指しています。
横浜国立大学:持続可能な未来を築くための挑戦
横浜国立大学は、2015年に国連が採択した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に強く賛同し、17のSDGs達成に向けた役割を果たすべく取り組んでいます。大学の憲章に基づき、先進性、実践性、国際性、開放性を重視し、全学でSDGs達成に向けた取り組みを推進しています。特に、教育と研究を通じて、産学連携、地域連携、国際連携を活かした成果を国内外で実践し発信することを目指しています。この姿勢は、次世代のリーダー育成や社会課題の解決に貢献するものであり、学生たちが実践的な知識を身につける機会を提供しています。
横浜国立大学のこれらの魅力的な取り組みは、持続可能な未来の実現に向けた大きな一歩となっています。
サイバー大学:SDGsに向けた質の高い教育の革新
サイバー大学は、SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」に焦点を当て、デジタル技術を活用して「開かれた大学」として誰でも、どこでも学べる環境を提供しています。
さらに、ジェンダー平等(目標5)を推進し、企業や教育機関との協力(目標17)も重視。SDGsの理念「誰一人取り残さない(Leave No One Behind)」を体現し、福岡市のSDGs登録制度でも高く評価されています。
岡山大学:地域から世界へ
岡山大学は、SDGsに向けて農学、医学分野で積極的な取り組みを行っています。例えば、地域農業の活性化を目指し、持続可能な農業技術の研究・普及に取り組むんでいます。一方で、医療分野では健康寿命の延伸を目指した取り組みも行っています。
さらに、国際連携を通じてアジア地域の環境問題や貧困問題の解決にも貢献。地域と密接に連携しながら、学生の実践的な教育にも力を入れ、持続可能な未来を実現することを目指しています。
横浜市立大学:地域社会との協働
横浜市立大学は、SDGsへの積極的な取り組みを通じて、教育・研究・医療の分野で地域社会と連携し、国際的な課題解決に貢献しています。
特に、医学部と附属病院を活用し、医療アクセスの改善や健康の増進に注力。また、横浜市が「SDGs未来都市」に選定されたことを背景に、地域社会との協働を強化し、都市の持続可能な発展に向けた活動を展開しています。この包括的なアプローチにより、SDGs達成を推進しています。
大阪樟蔭女子大学:「美」を中心に据えた人格形成
大阪樟蔭女子大学は、グランドデザイン「美 Beautiful 2030」を掲げ、SDGsの目標達成に向けた独自の取り組みを進めています。
同大学の特徴は、「知性」「情操」「品性」という3つの軸を「美」として捉え、それを通じた社会貢献を重視している点です。特に、女性の自立と社会参画を支援する形で、持続可能な社会に貢献する教育と研究が行われています。
他大学が広範な分野でSDGsに取り組む中、大阪樟蔭女子大学は「美」を中心に据えた人格形成を独自のアプローチとして強調している点で特徴があります。
日本女子大学:新しい価値を生み出す学びの場
日本女子大学は、SDGs達成に向けて「新しい明日を共に創る」をテーマに、分野や国を超えた連携を重視しています。
特に、社会連携教育センターを通じて地域や企業と協力し、学生が自ら課題を発見し、解決に向けた創造的な取り組みを行っています。この点で、学生主導の学びを強化している点が他大学との差別化ポイントです。多様なパートナーシップを活用し、新しい価値を生み出す学びの場を提供していることが、日本女子大学のSDGsへの貢献の特徴です。
また、学生が地域連携を通じて持続可能な社会の実現に貢献することで、より実践的な学びが得られる点も重要です。黒人女性やアジア系女性など、マイノリティの文学や文化にも焦点を当て、学生が多文化理解を深めるための研究や教育が行われています。これにより、持続可能な未来に向けた広範な視野を育て、SDGsの多様性や包摂性に寄与する人材を育成しています。
金沢工業大学:次世代リーダー育成によるBeyond SDGsへの挑戦
金沢工業大学は、SDGs時代のグローバルリーダー育成に注力し、全学体制でSDGsアクションを推進しています。特に、SDGs推進センターが果たす役割は大きく、学部学科を超えた横断的な連携を促進し、地域社会やビジネス、自治体とのパートナーシップを形成するハブとして機能しています。同大学の活動は教育、地域経営、ビジネスの3つの領域にまたがりますが、最も重要なのは教育です。質の高い教育を通じて、次世代のリーダーたちがSDGsの「その先」を見据えた社会変革を担うべく成長することが重視されています。Beyond SDGs時代に向け、若者たちが社会をリードできるように支援することが、持続可能な未来の実現に向けた鍵となっていくと同大学は考えています。
愛知工業大学:地域連携とものづくりを通じたSDGs推進
愛知工業大学は、SDGs達成に向けて「ものづくり」を中心とした教育研究を通じて、持続可能な社会を築くための人材育成に取り組んでいます。
特に、地域連携によるカーボンニュートラル人材の育成が重要な柱であり、福島県いわき市の企業群や福島高等工業専門学校と共同で「カーボンニュートラル人材育成社会連携講座」を展開。高専生と地元企業が連携し、地域のカーボンニュートラルに向けた取り組みを推進しています。さらに、SDGs未来都市に選定された豊田市とも連携し、地域と一体となったSDGs活動を加速させています。大学は自然エネルギーや環境配慮型の技術に加え、グローバル社会にも対応する教育研究を進め、質の高い教育を通じて「誰一人取り残さない」社会の実現に貢献しています。
北海道大学:地域連携とグローバルな視点でSDGs推進
北海道大学は、SDGs達成に向けた先駆的な取り組みを行い、世界で高い評価を受けています。同大学の「持続可能な開発」への取り組みは2005年から始まり、環境、資源、エネルギー、健康、教育など多岐にわたるグローバル課題の解決を目指しています。
特に「Think Globally, Act Locally」をモットーに、地域に根ざしつつも世界的な視点を持ち、社会貢献を重視した教育や研究を推進しています。また、学部生から大学院生までSDGsに関連する授業が数多く提供されており、学生たちは持続可能な未来に向けたリーダーシップを養います。さらに、地域企業や自治体との協力を強化し、カーボンニュートラルを目指した人材育成プログラムも展開。北海道大学は、持続可能な社会の実現に向けて教育と研究を通じて幅広く貢献しています。