近年、さまざまな業界でのSDGsの活用が進み、その重要性がますます高まっています。
とはいえ、「名前は聞いたことがあるけれど、具体的な内容はよく分からない」、「各企業がどのようにSDGsを取り入れているのか、具体例を知りたい」と感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回はSDGsの基本的な特徴やメリット、各企業での実践事例を分かりやすくご紹介します。この内容を読めば、SDGsについての理解が深まり、自分自身の学びや活動に活かすヒントが得られるはずです。ぜひ最後までご覧ください!
さらに、SDGs総合研究所では、国内外の最新情報を発信しており、多くの関係者から高い評価をいただいています。あなたもこの機会に、SDGsについての知識を広げてみませんか?
各企業のSDGs活用事例10選
企業別SDGsの取り組みや活用事例をご紹介!
それぞれの事例についてわかりやすく紹介していきます。
エムケー精工株式会社:未来を創る努力—SDGsと環境配慮への挑戦
エムケー精工は「努力創造」という創業者の言葉を企業のDNAとして受け継ぎ、研究開発型企業として、常に一歩先を見据えた製品を提供しています。その中でも、SDGsに基づいた環境配慮型の取り組みが特に際立っています。2022年からは本社と信濃町工場で、長野県産のCO2フリー電気を使用した生産を開始。これにより年間約1500トンのCO2削減を見込んでいます。また、ISO14001を取得しており、節電やエネルギー削減、資源の節約に取り組んでいます。
製品の開発にも環境への配慮を取り入れ、例えば節水型洗車機や太陽光を利用した表示機を提供。さらに、製品の長寿命化をサポートする充実したメンテナンス体制を整え、持続可能な消費を促進しています。加えて、従業員の健康と働きやすい環境作りにも力を入れ、「健康づくりチャレンジ」での受賞や、管理栄養士による食事指導プログラムなどを実施。地域社会への貢献にも積極的で、次世代の育成にも取り組んでいます。
新光電気工業株式会社:共生と調和で築く未来
新光電気工業は、地域社会や地球環境との共生を基本姿勢とし、SDGs達成に向けた取り組みを強化しています。同社は「SHINKO Way」という企業理念に基づき、多様なステークホルダーとの調和を重視しながら、持続可能な社会の実現を目指しています。長野県の「SDGs推進企業登録制度」に2022年10月に登録されたことは、同社のSDGsに対する強いコミットメントを示すものです。この登録を契機に、より一層サステナビリティ課題への取り組みを推進しています。
特に、雇用における機会均等や人権尊重に関するガイドラインに基づき、差別の排除や人権啓発活動を組織的に展開。全従業員を対象とする人権教育や階層別教育を実施することで、従業員の意識向上を図っています。また、相談窓口の設置を通じて、全社員が平等かつ健康的に働ける環境を整備。これらの取り組みを通じ、社会的責任を果たし、地域や国際社会から信頼され続ける企業を目指しています。
講談社:大衆と未来を繋ぐ力
講談社は、100年以上にわたる「大衆に広く伝える」という企業使命を基に、SDGsに積極的に取り組んでいます。特にメディアの力を活用し、SDGsの目標達成に向けた情報発信を展開。
2018年には女性誌『FRaU』で、全編SDGs特集号『FRaU SDGs「世界を変える、はじめかた。」』を発行し、女性を中心にSDGsの認知を広めました。
その後も、海洋問題や国内のSDGs活動に焦点を当てた特集号を次々と発行し、出版業界におけるSDGsのリーディングメディアとしての地位を確立しています。
また、1999年に開始した「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」では、絵本の読み聞かせを通じて子供たちに教育を届け、次世代育成に貢献しています。さらに、2018年にはメセナ活動で「メセナ賞」を受賞するなど、文化振興を通じた社会貢献にも力を入れています。これらの活動は、SDGsの理念「誰ひとり取り残さない」に深く根ざし、持続可能な社会の実現を目指しています。
柴田科学株式会社:ともに歩む100年、未来を照らすSDGsへの挑戦
柴田科学株式会社は、SDGsの推進において優れた取り組みを展開しています。
まず、年齢や性別、国籍を問わない公平な人事体系を導入し、社員の専門性向上とキャリア形成を支援しています。また、フレックスタイム制やテレワークの導入により、育児や家庭の事情に応じた柔軟な働き方を提供し、働きやすい環境を整備しています。環境面では、飯田工場における太陽光発電の活用や、環境管理委員会によるエネルギー使用の徹底的な監視を通じ、省エネルギーの取り組みを実施。これらの取り組みは、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に寄与しています。創業から100年以上にわたり、理化学器具メーカーとして科学技術と環境保護の両立を目指し、今後もSDGsの推進に積極的に取り組んでいます。
東京センチュリー株式会社:循環型経済を通じたSDGs実践
東京センチュリーのSDGsへの取り組みは、循環型経済の実践に深く根ざしています。
同社は国内リース事業を基盤に、モノの有効活用を通じてサステナビリティを追求。特に、持続可能な資源利用や脱炭素社会への貢献を重要なマテリアリティ(重要課題)として掲げています。
例えば、二国間クレジット制度(JCM)により、途上国でのCO2削減技術を活用し、温室効果ガス削減を推進。さらに、太陽光発電事業後のパネル再利用やEV電池の二次利用といった新たな課題にも挑戦しています。多様なパートナーシップを生かし、ESGとSDGsを軸に持続可能な社会の実現を目指す姿勢が際立っています。
三菱電機ビルソリューションズ:技術革新とアクセシビリティを通じたSDGs貢献
三菱電機ビルソリューションズは、SDGsの目標7(エネルギー)や目標13(気候変動)を中心に、環境活動や持続可能なエネルギーへのアクセス確保を通じた貢献を強化しています。
同社のビジョンは、技術革新を通じた都市や住居の安全性と強靭性の向上にあり、リモート化や自動化、IoT技術を活用したインフラ監視システムは、24時間365日社会を支える仕組みです。
さらに、カラーユニバーサルデザインやバリアフリー対応、タッチレスボタンといったアクセシビリティ機能も導入し、持続可能で誰にとっても使いやすい空間づくりを推進。
また、エレベーター閉じ込め時の遠隔救出技術も開発し、安全な都市づくり(目標11)に貢献。これらの多面的な取り組みが、持続可能な社会実現に向けた同社のSDGs戦略を際立たせています。
国際航業株式会社:IoT技術と脱炭素で国際航業のSDGs戦略
国際航業株式会社は、SDGs達成に向けて、技術サービスを通じた社会課題の解決を推進しています。MDGs時代から培った技術と経験を基に、地球規模の環境問題や社会課題に対応し、IoT技術を活用したデータ取得・解析によるソリューションを提供。また、脱炭素や適応策に関連する新たな技術開発も行い、SDGsの目標達成に貢献しています。特に、2050年までのカーボンニュートラルを目指し、SBTに参加して計画的に取り組む姿勢が顕著です。さらに、従業員のSDGs意識を高めるためのeラーニングを実施し、持続可能な社会に向けた行動を促進。腐敗防止やDEIの取り組みを含め、バリューチェーン全体に責任を広げる姿勢も評価されます。同社のシンボルマーク「e」に象徴されるように、地球規模での持続可能な成長を中核に据えた企業活動を続けています。
旭化成酸素株式会社:環境と未来を守る、旭化成酸素のSDGs挑戦と技術
旭化成酸素株式会社は、SDGs達成に向けた取り組みを多角的に展開し、特にCO2削減と環境保全に注力しています。
社内では、太陽光発電の活用、照明のLED化、エコドライブ推進といった施策により、エネルギー消費削減を実現。加えて、工場の省エネ設備や低公害車の導入により、事業活動全体での環境負荷軽減を目指しています。また、高圧ガスを活用した食品ロス削減や、産業分野での革新技術を支援する取り組みは、循環型社会への貢献として評価されています。さらに、社員の健康管理や労働環境の改善に注力し、多様な働き方を推進。これにより持続可能な社会と経営の両立を図り、地域社会や地球環境への貢献を実現しています。
株式会社ソディック:健康経営と持続可能な社会への取り組み
ソディックは、持続可能な成長と従業員の健康を重視する「健康経営宣言」を掲げ、
従業員の心身の健康と企業の成長を両立させる取り組みを推進しています。また、環境保護に関する取り組みも積極的に行っており、プラスチックごみ削減のため、備品や来客用の飲料容器を見直し、紙カップやウッドマドラーの採用、ウォーターサーバーの導入を進めています。さらに、有害化学物質の管理を強化するためのシステムを構築し、グローバル総合職などの多様なキャリアパスを提供することで、次世代の経営幹部を育成しています。SDGsの目標に沿ったこれらの取り組みにより、ソディックは持続可能な社会の実現を目指しています。
株式会社なとり:健康経営と持続可能な社会への取り組み
株式会社なとりは、環境負荷軽減に向けた取り組みとして、CO₂排出量削減や省エネ活動を推進しています。2024年からは太陽光発電設備の導入拡大、LED照明の使用、環境配慮型素材(バイオマスフィルムやリサイクルPETトレーなど)の活用、袋の薄肉化と縮小、さらに環境に優しいおつまみの開発に取り組んでいます。また、輸送のモーダルシフトを実施し、CO₂排出量を大幅に削減。2023年には新たに埼玉県の配送センターとの輸送を鉄道コンテナに変更し、年間約200トンのCO₂削減を達成しました。
さらに、食品ロス削減を目指し、発注過剰在庫や仕掛品の廃棄ゼロ、賞味期限の延長などにも取り組んでいます。これらの施策を通じ、持続可能な社会の実現を目指しています。